蜂の子はどんな味?

蜂の子はどんな味?

蜂の子は、その名の通り蜂の子供で、蜂の幼虫やサナギのことです。古くから滋養強壮に効果的な健康食品として親しまれ、現在も主に長野県や岐阜県などの山間部で郷土料理として食べられています。いわゆる昆虫食のひとつである蜂の子は、どんな味がするのでしょうか。

味は淡白

虫の幼虫そのままの形をしているためグロテスクともいわれる見た目とは裏腹に、調理前の蜂の子は、すっきりとした淡白な味わいです。蜂の子を食べた体験談などでは、「ナッツのような風味」「ほんのりとした甘み」「タラの白子に似ている」「鶏卵の卵焼きみたい」「クリーミー」といった表現がよく使われています。

成長段階によって味や食感に差がある

蜂の子は蜂の巣から採取され、巣には成長段階の異なる蜂の子供が混ざっています。このため、蜂の子には幼虫、幼虫からサナギになる直前の「前蛹」、サナギ、羽化する直前のほぼ成虫の個体が含まれています。このそれぞれの段階で、味や食感に違いがあります。一般的に、幼虫には若干のクセがあり、前蛹が一番美味とされ、サナギもクセがなく美味といわれます。
食感に関しては、幼虫や前蛹は噛むとプチッとした感覚があり、サナギはこの食感がやや弱まってなめらかな舌触りです。成虫に近くなると昆虫らしい歯ざわりが強くなります。

幼虫は内臓部分にクセがある

蜂の子の幼虫は、サナギなどに比べてクセがあり、ジャリジャリとした食感があるといわれます。これは、幼虫の体の中心にある内臓部分が原因です。内臓部分には幼虫のエサになった昆虫の殻や排泄物が含まれ、これがジャリジャリとした食感や苦味などのクセを生みます。
幼虫は前蛹になる段階で、これら内臓の内容物を全て体の外に排出します。生涯で幼虫が排泄するのはこの一度だけです。このため、幼虫には黒い内臓部分があり、前蛹やサナギの段階では存在しません。
蜂の子の幼虫を食べる際には、黒い内臓部分を取り除くと、よりクセがない状態で食べられます。軽く湯通ししてから手作業で取り除く方法や、鍋やフライパンで10分程度加熱すると内臓部分が飛び出してくるため、その状態で取り除く方法があります。

前蛹やサナギはクセがない

サナギになる直前の前蛹やサナギには、幼虫のようなクセがありません。サナギは食感もなめらかです。個人の好みはありますが、一般的に前蛹が一番美味とされます。実際に食べ比べた人の体験談では、サナギが一番美味しいという意見もあります。中には、幼虫の内臓部分の独特の苦味や食感が好きな人もいます。

成虫に近い個体は小エビに似る

サナギから成虫に近付くと、見た目がほぼ蜂になり、食感も幼虫から昆虫らしいものに変わります。小エビなどに例えられ、サクサクした食感が生まれます。

蜂の種類で味に優劣がある

蜂の子として主に食べられているのは、クロスズメバチ、オオスズメバチなどのスズメバチ類です。産地の人や様々な蜂の子を食べた人の意見によれば、蜂の種類によって味に優劣があります。
一番大きいオオスズメバチの蜂の子が、味も一番優れていて、幼虫やサナギはクリーミーな味わいが強いといわれています。最も多く食べられているクロスズメバチがその次に美味とされ、キイロスズメバチはこれらより味が劣るとされています。

蜂の子の調理法

蜂の子の調理法は、佃煮が有名です。瓶詰や缶詰の佃煮が通信販売などでも流通しています。佃煮は、蜂の子の淡白な味と醤油の風味がマッチしており、ご飯のお供や酒の肴に適しています。このほかにも、バター炒め、唐揚げ、甘露煮、炊き込みご飯などの調理法が一般的です。

蜂の子は加熱してから食べる

蜂の子の味についての体験談で、生で食べたときの味が書かれているものがありますが、蜂の子を生で食べるのはお勧めしません。自然で採れるものですし、病原菌や雑菌、寄生虫などの恐れがあります。産地などで生の蜂の子を手に入れた場合でも、加熱してから食べることをお勧めします。

見た目が気になるならサプリという手も

蜂の子の味について紹介してきました。蜂の子は見た目とは裏腹に、淡白で食べやすい味をしていますが、虫らしい見た目に抵抗がある人もいるかもしれません。
蜂の子には多くの滋養強壮効果があり、古くから健康食品として親しまれてきました。こうした健康効果に関心がありつつも、見た目が気になって蜂の子を口にしたくない場合は、サプリメントで蜂の子成分を摂取する方法があります。蜂の子成分の健康効果は広く知られており、数多くのサプリメントの材料として蜂の子が使われています。

美味しい蜂の子を食べてみよう

蜂の子は淡白で上品な味をしており、ナッツの風味や鶏卵の卵焼きなどに例えられます。蜂の子の成長段階や蜂の種類によっても味に微妙な違いがあり、それぞれの味の違いを確かめるのも、蜂の子を食べる上で楽しみの一つです。蜂の子は昆虫食の代表例で、古くから日本各地で食されてきました。日本伝統の食文化を体験する意味でも、いちど蜂の子を食べてみてはいかがでしょうか。

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