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蜂の子の美味しい調理法

蜂の子は、その名の通り蜂の子供で、蜂の幼虫やサナギのことです。
蜂の子は豊富な栄養素を含む健康食品として知られ、高級珍味としても食されています。
蜂の子の調理法としては佃煮や甘露煮が有名ですが、バター炒めや唐揚げ、炊き込みご飯なども一般的です。

今回は、美味しい蜂の子の調理法をご紹介します。

佃煮・甘露煮

蜂の子といえば、佃煮や甘露煮が有名です。
蜂の子を醤油で煮る調理法は古くから行われており、江戸時代の文献にも記されています。
現在、蜂の子の佃煮や甘露煮は、缶詰や瓶詰の製品が流通しています。これらの製品は通信販売でも購入できます。

自宅で蜂の子の佃煮を作る場合は、醤油、酒、みりん、砂糖を合わせて煮立たせたタレに、あらかじめ炒めて火を通した蜂の子を加えたあと、軽く煮込みます。
砂糖をはちみつや水飴にして、照りを出すように煮込むと甘露煮が出来上がります。

佃煮や甘露煮の食べ方

佃煮や甘露煮は、そのままの状態で食べても美味で、酒の肴に適した珍味として知られています。
また、ご飯のお供に最適といわれ、おにぎりの具としても使われます。
佃煮をご飯に混ぜれば、蜂の子の混ぜご飯が簡単に作れます。蜂の子の佃煮を使った混ぜご飯は、主に長野県などでよく食べられています。
うなぎを卵で包んだ「うまき」のように、蜂の子の佃煮を卵で包んだ料理を提供する飲食店もあります。

炊き込みご飯

蜂の子の炊き込みご飯は古くからの伝統料理で、江戸時代の文献でも紹介されています。
岐阜県の東濃地方、静岡県や愛知県の山間部では、クロスズメバチのことを「へぼ」と呼び、蜂の子の炊き込みご飯は「へぼめし」と呼ばれます。へぼめしは、これらの地域の名物郷土料理です。

へぼめしはどこで食べられる?

これらの地域では、郷土料理を出す飲食店や道の駅などで、へぼめしが販売されています。
また、日本各地の蜂の子の産地では、毎年秋に蜂の子に関するイベントが行われ、こうしたイベント会場でもへぼめしが販売されています。
蜂の子に関するイベントには、岐阜県恵那市で行われる「くしはらヘボまつり」などがあります。

揚げ物・炒め物

蜂の子は佃煮や炊き込みご飯など、醤油で濃い味付けをした調理法が有名ですが、シンプルな揚げ物や炒め物も人気の調理法です。
蜂の子は、幼虫の見た目とは裏腹に、非常に淡白で上品な味をしています。シンプルな揚げ物や炒め物は、蜂の子本来の味をそのまま楽しめる調理法です。

揚げ物・炒め物のバリエーション

蜂の子の揚げ物には、何もつけずにそのまま揚げた素揚げや、唐揚げ粉や片栗粉を使った唐揚げ、あらかじめ醤油や酒などで蜂の子に下味をつけた後に揚げる竜田揚げなどがあります。
炒め物は、バターで炒めて醤油で味付けしたバター炒めや、すりおろしたにんにくを使ったガーリックソテー、シンプルに油で炒めて塩で味付けする調理法などが一般的です。

ヘボ五平

蜂の子を使った郷土料理のひとつに、すり潰した蜂の子を五平餅のタレに入れた「ヘボ五平」があります。
五平餅は、岐阜県東濃地方や長野県木曽地方などに伝わる伝統料理で、すり潰したご飯を楕円形にまとめて串に刺し、味噌や醤油をベースにしたタレをつけて焼いたものです。

ヘボ五平はどこで食べられる?

岐阜県恵那市には、ヘボ五平を提供する飲食店があります。また、前述の「くしはらヘボまつり」や、愛知県豊田市で行われる「足助ヘボコンテスト」、愛知県北設楽郡設楽町の「名倉はちサミット」といった蜂の子に関するイベント会場でも、毎年ヘボ五平が販売されています。

その他の食べ方

以上のほかにも、蜂の子にはさまざまな食べ方があります。
宮崎県の北部には、オオスズメバチの幼虫を使ったそうめんを食べる習慣があります。
スズメバチ類で最大のオオスズメバチは幼虫やサナギも大きく、そのまま串焼きにして食べても美味といわれています。
昆虫食のアンケート調査を行った大正時代の研究では、酢の物にして蜂の子を食べる秋田県の食習慣が報告されています。
このほか、淡白な味を生かして、お吸い物の具にするなどの食べ方もあります。

生食はお勧めしない

蜂の子の産地などでは、採取したばかりの蜂の子を生で食べることも行われてきました。しかし、昆虫の体内には雑菌や病原菌、寄生虫などがいる可能性もあるため、蜂の子の生食はお勧めしません。産地などを訪れた場合も、必ず火を通したものを口に入れましょう。

調理前には下処理を

蜂の子の幼虫には、独特のクセがあるといわれます。自分で生の蜂の子を調理する場合は、調理前にクセの原因を取り除く下処理をすることで、蜂の子料理がさらに美味しくなります。

蜂の子の幼虫には、体の中央に黒い内臓部分があり、幼虫のエサになった昆虫の殻や排泄物が含まれています。この内臓部分が、苦味などのクセやジャリジャリした食感の原因です。幼虫はサナギになる段階で、内臓の内容物をすべて体外に排出します。このため、サナギなど幼虫以外の蜂の子は、下処理の必要がありません。

幼虫の内臓部分を取り除くには、まず軽く茹でて身を固くし、処理しやすくします。その後、先端を千切るか包丁で切れ目を入れ、指で押し出すようにして内臓部分を取り出します。炒め物などでよく火を通していると内臓部分が外に飛び出してくるので、その段階で取り除く方法もあります。

まとめ

蜂の子には、有名な佃煮や甘露煮のほか、炒め物、揚げ物、炊き込みご飯、五平餅といった数多くの調理法があります。
虫の見た目とは裏腹に、蜂の子の味はとても淡白で、さまざまな味付けや調理法とよく合います。

蜂の子には滋養強壮効果栄養素があり、健康食品として知られています。健康に役立つ美味しい蜂の子料理を、いちど食べてみることをお勧めします。

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