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蜂の子の甘露煮の作り方

蜂の子の伝統的な調理法のひとつとして、蜂の子の甘露煮があります。
甘露煮は、醤油、砂糖、みりん、水飴などで食材を煮込んだ料理で、飴煮とも呼ばれます。今回は蜂の子の甘露煮の作り方をご紹介します。

蜂の子の甘露煮の材料

  • 蜂の子 400g
  • 醤油 大さじ4
  • 水飴 大さじ4
  • みりん 大さじ2
  • 料理酒 大さじ2
  • 油 少々

甘露煮なので材料に水飴を挙げましたが、はちみつや砂糖で代用しても構いません。
調味料の分量もあくまで目安で、好みの味付けになるよう調整してください。

蜂の子の下準備

生の蜂の子は巣から取り出す

蜂の子を巣ごと手に入れた場合は、ピンセットなどを使って蜂の子を取り出します。
蜂の子は柔らかいため、潰さないよう注意が必要です。取り出した蜂の子には巣の破片が付着しているので、調理前に流水で洗ってからキッチンペーパーなどで水気を取ります。

冷凍の蜂の子はそのまま使う

冷凍の蜂の子を使う場合は、解凍せずにそのまま使用します。
冷凍の過程で水分が膨張して蜂の子の細胞膜が壊れているため、解凍すると水分と一緒に蜂の子の栄養素や旨味が流れ出してしまいます。
冷凍の蜂の子はそのまま火にかけて、こうした栄養素を煮汁などに含めましょう。

幼虫の内臓を取り出す

蜂の子の幼虫には体の中心に大きな内臓部分があり、この内臓が苦味などのクセやジャリジャリとした食感を生みます。
この内臓を取り出す下処理をすると、蜂の子料理がさらに美味しくなります。
幼虫以外のサナギや成虫に近い個体には内臓部分がないため、こうした下処理は不要です。

内臓を残しておいても少しクセがでる程度なので、甘露煮の濃い味付けで気にならない場合や、冷凍で処理が難しい場合は下処理を省いても構いません。
この苦味をアクセントとして、内臓が残った幼虫を好んで食べる人もいます。

  1. 体の中心に黒い内臓がある幼虫をより分けます
  2. 幼虫を鍋で軽く茹でます。
  3. 蜂の子の頭かお尻を少し切り取るか、包丁で体に切れ目を入れます。
  4. 内臓を押し出すようにつまんで、内臓部分を取り出します。

以上が、幼虫の内臓を取り出す手順です。
軽く茹でるのは、幼虫の肉を固くして処理しやすくするためです。
手間がかかりますが、幼虫の苦味や食感が気になる場合は、こうした下処理をお勧めします。

甘露煮の作り方

  1. フライパンを熱して油を薄くひき、少し焼き色がつくまで炒めます。煮込んだ際に形が崩れるのを防ぐためです。蜂の子は柔らかいので、炒める際に身が崩れないよう注意しましょう。
  2. 調味料を鍋に入れて混ぜ、煮詰めて煮汁を作ります。
  3. 炒めた蜂の子を鍋の煮汁に入れ、15分ほど弱火で煮込みます。
  4. 火から降ろし、冷ましたら完成です。冷ますことで煮汁の味が蜂の子に染み込みます。冷めると温かい状態より味が薄く感じられるので、味付けに注意しましょう。

蜂の子は煮込むと食感が柔らかくなるため、あまり煮込まずに煮汁と絡める程度に抑える調理法もあります。

蜂の子の甘露煮の味

蜂の子は、幼虫の見た目とは裏腹に、淡白で上品な味をしており、甘露煮の醤油と砂糖の味付けによく合います。
甘辛い味付けはご飯のお供に最適で、おにぎりの具としても美味しく食べることができます。
出来上がった蜂の子の甘露煮をご飯に混ぜれば、甘めの蜂の子ご飯が出来上がります。

成長段階による味や触感の違い

蜂の子には、幼虫、サナギになる直前の前蛹、サナギ、成虫になる直前の個体が含まれ、それぞれの成長段階で味や食感に違いがあります。これらの違いを確かめるのも、蜂の子料理の楽しみのひとつです。
幼虫や前蛹はプチプチとした食感があり、成虫に近くなると小エビのようなサクサクとした歯ざわりが生まれます。
成虫に近い個体は、味が染み込みやすくなっており、甘露煮に向いているといわれます。

甘露煮は伝統の保存食

佃煮との違い

甘露とは蜜のことで、甘露煮は砂糖や水飴をきかせてカラメル様に仕上げた保存食です。
似た調理法に佃煮があり、水飴の使用の有無が一般的な違いです。
蜂の子の佃煮と甘露煮に関しては、両者の違いが明確ではなく、缶詰などでも多くの場合「蜂の子佃煮(甘露煮)」などと併記されています。

甘露煮として食べられる食材

甘露煮として食べられる食材では、アユ、鯉、ニジマス、ヤマメなどの淡水魚が有名です。これらの甘露煮は、もともと保存食として作られてきました。
同様に、蜂の子やイナゴなども貴重なタンパク質として甘露煮や佃煮に調理され、保存されてきました。

蜂の子の甘露煮は、古くからの食文化を体験できる郷土料理です。蜂の子には豊富な栄養素が含まれ、多くの滋養強壮効果があります。美味しくて健康に役立つ蜂の子の甘露煮を、いちど食べてみてはいかがでしょうか。

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